いっぱいポイントをためて! 2012 年度 大学院生支援プログラムより|『大学院生調査研究レポート』

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2013.04.09|2012年度 |

いっぱいポイントをためて! 2012 年度 大学院生支援プログラムより

いっぱいポイントをためて! 2012 年度 大学院生支援プログラムより


ビデオリサーチでは、大学院生の方を対象に毎年研究支援を行っています。研究のため調査をしたいが予算やサポートが無い、という大学院生の方に無償で調査の実施とサポートを提供するという活動です。


今年も 4 つの研究の支援をさせていただきましたので、その概要をお知らせします。


トップバッターは東洋大学大学院経営学研究科の王乃郁さんの研究です。皆さんが最近一生懸命ためている「ポイント」って、発行しているお店側の役には立っているのでしょうか?効果はあるのでしょうか?

今までにそういうことを調べた研究成果はあまり無いようです。以下に研究論文のダイジェストをご紹介します。


研究テーマ:「ネット通販における顧客維持政策―ポイント交換システムについて―」

執筆:東洋大学大学院経営学研究科マーケティング専攻 王乃郁

 

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1. 研究の背景と目的、研究方法

日本では現在、ポイント発行企業の「顧客を囲い込みたい」という欲求と、「どこでもポイントを使いたい」という消費者のニーズを両立する新たなポイント交換システムが構築されています。流通や航空業界での利用度が高いポイント制のすそ野が広がっており、ポイント交換すると、発行企業以外でも使用できるなど「疑似通貨」の機能を持つものも出てきています。


多くの店がプロモーション手段としてポイントカードの発行を行っており、ポイントカードの提携・交換も盛んですが、それらの顧客維持の有効性は検証されていません。そこで、この研究では2つの目標を設定しました。


  • 1. ネット通販におけるポイント交換サービスが、既存顧客を維持することに有効であることを検証する。
  • 2. さらに、ポイントカードの発行氾濫を防ぐためのヒントや提案を探る。

ポイントの運営企業が倒産したらどうなるか?いまやポイントは金融商品として個人の資産になっている以上、この研究は消費者保護の観点からも重要な意味があると考えます。


本論文の研究方法は現状と既存研究のレビューをもとに、仮説を設定し、インターネット調査によるデータの分析を行うことによって、仮説を検証するという形をとりました。


2. 研究の結論

(1) 「ポイント付与システムは顧客を維持するのに有効か?」

「ポイントによって、その会社を利用する割合が高くなる」という「継続意図が高い」交換者においては維持できる可能性が高い。従って、この「継続意図が高い」交換者を囲い込む必要がある。
 


(2)「相互送客の可能性」は高い

ポイント交換サービスは 4 割以上のポイント交換利用意向者がポイント提携先に新たな顧客として流れ込む可能性がある。また 7 割以上のポイント交換利用者にとって、ポイント交換できない場合にはその店を使用しないと考えているため、企業がポイント交換サービスを提供する必要がある。また、ポイント交換サービスによって、消費者の人数が増える傾向がある。
 


(3)「離反の可能性」は低い

継続利用しない比率は低い。特に「継続意図」が高い交換者は離反の可能性が極めて低いがことが分かった。
 


また、企業の販売促進手段として、ポイントサービスはポイント交換意識が高い人を維持できるが、ポイント倍付与のプロモーション効果が高いとは言えません。多くの企業がポイントを氾濫的に発行していますが、効果がないと考えます。調査の結果からみると、交換サービス利用者は交換サービスの交換期間の満足度が低いが、ポイント交換提供先が多いほど満足度が高いので、共通ポイントカードのように企業は提携の方法をもっと工夫したほうが良いでしょう。


最後に、ポイント交換のため交換率を適切に設定しないと顧客が流出してしまう可能性が高いと考えます。


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