パッケージデザインって大事! ~2013年度大学院生支援プログラムより(4)|『大学院生調査研究レポート』

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2014.06.24|2013年度 |

パッケージデザインって大事! ~2013年度大学院生支援プログラムより(4)


今回は2013年度にお手伝いさせていただいた研究の第四弾。
「パッケージデザインが消費者に与える影響」に関する研究成果をご紹介します。
私たちが買い物に行って商品を手にする時、真っ先に目に飛び込んでくるのはパッケージの
デザインですよね。この「パッケージデザイン」は、私たちの買い物行動やその商品に対する
意識に、一体どのような影響を及ぼしているのでしょうか?
その構造を明らかにしようという研究の成果を簡単にご紹介します。

pack new.jpg

■パッケージデザインの消費経験価値と自己表現機能がロイヤルティへ与える影響■
     :法政大学大学院 経営学研究科 経営学専攻 松本 潤子

■研究内容
顧客ロイヤルティを高めリピート購入を促進させるために、
パッケージデザインに付与された情緒的要素が及ぼす効果を検証する。
■実施した調査
20~40代女性で特定の5つの商品カテゴリー使用経験者1061人にインターネット
     
による調査を実施。
■研究結果(*今回の調査結果にかかわる部分)
【パッケージデザインは人の態度や意識にどう作用する?】
 商品を使用する際にパッケージによって受ける経験(心の中の反応)が、その後の態度
(「このパッケージが好き」等)やロイヤルティ(「また購入したい」等)にプラスの影響を
及ぼすことを示す、下図のような構造モデルを構築することができた。

T1.jpg
 また、その中でも「おしゃれ」「センスがいい」といった五感に訴える感覚的な心の反応
SENSE)は態度に直接影響を及ぼす可能性も見出された。
T2.jpg
【パッケージのタイプによる態度とロイヤルティへの影響の違いは?】
消費経験価値が高いパッケージ(*1)では、「おしゃれ」「センスがいい」といった心の
反応(SENSE)が自己表現へ及ぼす影響が強く、中でも特に自己を満足させる効果が
より強い。さらにその自己表現は態度へとつながり、最終的にロイヤルティを形成している
ことが判明した。
一方、情報処理価値が高い(消費経験価値が低い)パッケージ(*2)からは、
「もっと詳しく知りたい」「発見や意外性がある」等の心の反応(THINK)により、パッケージ
から得られた情報を元に、人と違うモノを持ちたいという欲求を引き起こす自己表現作用
(差別化)が働くこともわかった。
*1:商品を使用する場面で情緒的な価値を与えるパッケージ
*2:商品を購入する場面で消費者が負担を感じることなく効率的に情報処理ができるパッケージ
【使用時に他人の目に触れる商品と触れない商品で、パッケージの与える影響に違いはある?】
公的(他人の目に触れる商品、例えば缶入りお茶)/私的(他人の目に触れない商品、例えば
リーフの紅茶)での利用場面別のパッケージにおいて、分析の結果それぞれのモデルが一致した。
このことから、場面を問わず、パッケージデザインがブランド選択に及ぼす影響も大きいといえる。
さらに、私的場面での利用の方が、「おしゃれ」「センスがいい」の心の反応(SENSE)が
態度やロイヤルティへ及ぼす影響が強いことがわかった。
前述のとおり「SENSE」は自己満足の作用を高めるため、私的に使用する商品に関しては、
消費者が自己満足感を得られるデザインにすることが重要であると結論づけられる。
以上のように、パッケージデザインが商品に対する態度やロイヤルティに様々な影響を及ぼす
ことがわかった。パッケージデザインを開発する際には、消費者が使用時に心を動かされるか
どうか、さらには「かっこいい」、「おしゃれ」、「センスがいい」と感じることで消費者が
自己表現欲求を満たせるかどうかを考慮することが重要である。
また、情緒的側面が高いパッケージに比べ、合理的側面が高いパッケージの場合は「発見や
意外性がある」、「もっと知りたくなる」、「いろいろな想像が広がる」という心の反応を
引き起こすデザインであるかどうかがポイントとなる。
そして、私的な場面での使用が想定される商品では特に、「かっこいい」、「おしゃれ」、
「センスがいい」と感じてもらえるデザインであることが重要な要素といえる。


    

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