企業に求められる社会貢献活動とは?~2014年度大学院生支援プログラムより(1)|『大学院生調査研究レポート』

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2015.04.13|2014年度 |

企業に求められる社会貢献活動とは?~2014年度大学院生支援プログラムより(1)

ビデオリサーチでは毎年、大学院生の方を対象に調査実施の支援

を行っています。

調査を実施することによって、研究がより一層有意義なものにな

るようにお手伝いするというものです。

今回は2014年度にお手伝いさせていただいた研究の第一弾。

「企業の社会貢献活動」に関する研究成果をご紹介します。

                    

様々な企業が、直接利益をあげることを目的とする以外の社会貢

献活動を行っています。植樹や寄付などの活動を皆さんも様々な

場所で目にされたことがあるのではないでしょうか?

こうした活動を行うことが、私たち消費者にどのようなイメージ

を与え、最終的にその企業にとってどのようなメリットをもたら

すのでしょうか。

より広く世の中に受け入れられ、評価されるような企業の社会貢

献活動のありかたについて、研究成果を簡単にご紹介します。

                                                                    

■企業の社会貢献活動の構成要素が消費者の選好に与える影響

:筑波大学大学院 ビジネス科学研究科 大橋 竜馬

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■研究の背景と目的

「社会にとって善いコト」を考慮し、企業活動に反映させることは

中長期的に、企業価値の向上に繋がると言われている。

この「社会にとって善いコト」は本業だけでなく、企業の社会貢献

活動にもあてはまる。

一方、多くの企業は自社が掲げる理念・方針のもと様々な社会貢献

活動を行っているものの、それがどのように社会に受け入れられて

いるのかを捉えるのは難しい。

本研究の目的は、消費者の評価メカニズムに基づき、企業が実施し

ている社会貢献活動のうち、どのような活動内容を消費者が好まし

いと考えるのかを明らかにすることである。

                             

■研究内容

消費者の評価メカニズムに基づき企業が実施している社会貢献活動

について分析を行い、どのような活動を消費者が「好ましい」活動

と捉えるのかを明らかにする。架空の社会貢献活動を設定し、消費

者の選好を確認した。

選好は「好意度」「IT企業らしさ」「企業が取り組むべき」の3点

から探った。

                                                                        

■実施した調査

首都圏在住の20歳~50歳の男女に、インターネットによる調査

を実施。有効回答411名。

                                                                       

■研究結果(*今回の調査結果にかかわる部分)

◇消費者にとって"好ましい"社会貢献活動とは?

必ずしも「その企業の事業内容」とフィットしているかどうかに関

わらず、消費者の身近な支援地域である日本国内での活動が最も好

まれることが確認された。

                                               

◇消費者が"その企業らしい"と思う社会貢献活動とは?

「その企業の事業内容」とフィットの高い支援分野・支援方法ほど

"その企業らしい"活動であると評価されることが確認された。

                                                                  

◇消費者が"その企業が行うべき"だと考える社会貢献活動とは?

「その企業の事業内容」とフィットの高い支援分野・支援方法ほど

"その企業が行うべき"活動であると思われることが明らかになった。

また、消費者自身の社会貢献意識の高低による社会貢献活動への反

応を分散分析により確認したところ、意識の高い消費者は

「教育」「飢餓」「災害」「医療」「弱者」「環境」「文化」の各

支援分野の中で、「文化」以外のすべての活動を重視するという結

果となった。

同時に、社会貢献意識の高さは過去の個人の社会支援体験や逆に社

会支援を享受した体験の影響を受けることも明らかとなった。

                                                                     

以上の結果をありのままに受け止めれば、企業は消費者の評価メカ

ニズムに基づいて「好意度」が高い活動、すなわち日本国内におい

て環境活動を推進していけば良いことになる。しかし現実に、企業

が社会貢献活動を行うにあたっては「社会への貢献」とともに、そ

の企業が行う「意味・意義付け」を考慮する必要がある。

限りある資源の中で事業内容とのフィットを考慮することで、企業

は自社が得意とする領域で活動を効率的に推進することが

出来る。

また、企業色の表れた活動の推進は、企業が消費者に訴えたいイメ

ージの形成にもつながる。

こうしたことを踏まえると、企業はまず自社が事業を行う地域にお

ける活動を優先させ、その中で高フィットな取り組みを主軸に進め

ていくことが考えられる。但し、社会貢献意識の高い消費者はどの

支援分野も重視していることから、フィットを意識しつつも広く社

会のニーズに対応することを忘れてはならない。



    

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