8月中旬に、北アルプスの岩稜帯を縦走してきました。上高地の岳沢(ダケサワ)登山口から入り、北アルプス3大急登と言われる重太郎新道で前穂高岳(3090m)へ、さらに吊尾根を経て日本第三位の高峰である奥穂高岳(3190m)へ、そしてザイテングラートを使って涸沢へ降りるルートを利用しました。日本有数の岩稜帯で厳しいアップダウンに筋肉が悲鳴を上げましたが、美しい高山植物と素晴らしい景観に魅せられた山行となりました。
重太郎新道は急峻な岩稜帯が延々と続きます。垂直に近い岩には長い梯子が何本も連続して掛かっています。
取り付きの無い岩場には、長い鎖が張られています。滑らない様、慎重に登ります。
梯子や鎖が連続する岩場のすぐ横には、色とりどりの高山植物が咲き誇り、緊張を解きほぐしてくれます。
重太郎新道を登りきると紀美子平と呼ばれる尾根に出ます。そこからはいよいよ前穂高岳への最後の登りです。すぐ近くに前穂高岳の峰々が迫って来て、圧倒されそうです。
前穂高岳からは吊尾根と呼ばれる稜線を経て奥穂高岳へ向かいます。雲を堰き止める吊尾根から奥穂高岳への厳しくも美しい稜線の景色に、とても心癒されます。
下山路のザイテングラートからは、残雪の残る涸沢カールと、歩いてきた前穂高岳、吊尾根、奥穂高岳が一望できます。
涸沢の上部は、秋の到来を告げる高山植物の広大なお花畑です。