今回は八ヶ岳連峰の中で北八ヶ岳に位置する縞枯山(2、403m)をご紹介いたします。北八ヶ岳は岩と苔が特徴の山群です。その中で縞枯山は、シラビソやアオモリトドマツなどの木々が立ち枯れたり、倒れたりすることにより、遠くから見ると縞状の模様が見られます。その為、縞枯山と呼ばれています。
麦草峠登山口付近には茶ノ池と呼ばれる綺麗な池があり、トンボが乱舞していました。
北八ヶ岳は登山道の苔が美しいエリアです。登山路を歩いていると、とても心落ち着きます。
アップダウンを繰り返し、苔むして滑りやすい岩の登山道に足元に気をつけながら登ると、縞枯山の手前にある茶臼山に着きます。振り返ると南八ヶ岳の山並みが綺麗に見渡せます。
茶臼山を越えると視界も開け、縞枯現象が良く見えます。立ち枯れや、倒れたりする原因は定かではありませんが、強風の通り道であったり、岩山で土が少なく根が浅いためとも言われています。
さらに急な直登を登り切ると、縞枯山の山頂です。山頂からの眺望はないため、登山者は手前の見晴らし台から眺望を楽しみます。写真は縞枯山の全景です。ところどころに縞枯現象を見せ、山座同定(山容・方角等から山名を特定する事)が容易です。
急な下山路を降りきると、縞枯山荘が見えてきます。山荘周辺は笹原が広がるとても気持ちの良い場所です。笹が風にたなびく様子は、絨毯が風の箒で掃かれ光で七変化するように見えます。いつまでも見飽きない景色にとても心癒されます。
前回の北穂高岳とは、また趣の違う山行ですね。
登山道脇の苔の緑が美しく冴え、登りの辛さも軽減されるのでは。八ケ岳は北と南では山容が変わり、一年を通して楽しめる私の大好きな山の一つです。
涼さん、コメントありがとうございます。八ケ岳は北アルプスのような荒々しさとは異なり、独立した山塊として他にはない特徴を感じます。特に豊かな苔の美しさにはいつも感動します。針葉樹林、苔、岩、笹、池とバリエーションに富んで、私も好きな山です。