普段、ぼぉーっとしているよたろうでも、気になるものは日頃から観察しているのだ。
この間、犬に付き合ってもらって家の近所を散歩していたら、栗畑でまだ幼い栗を発見。
7月2日。まだ若緑色していて、でもいっちょ前にいがが生えている。
大人の栗に比べてなんだかいがの針が少なくてしかも太い。バランスが悪くて不恰好。触るとふにゃふにゃ柔らかい。いがの先を指をあててもなんの抵抗もなく曲がる。これがあの痛いいがに変わるとは意外な感じ。
翌々週、また犬と栗を見に行ってみた。
2週間前よりも少し大きくなっている。でも一人前の栗と呼ぶのにまだまだまだ小さい。色が少し濃くなった。いがの針が細くなって、知っている栗にちょっと形が似てきたじゃない。
触ると。
この前よりははるかに固いけれど、まだまだ柔らか。いがの先を指先に当てても、痛いことはない。「曲がらないもん」ってがんばる感じを指に感じるけれど、素直に曲がる。
栗で遊んでいたら、栗の実が人間になんだか似てる感じがしてきた。
『若い頃素直でも、歳とって頑固になる人間もいるもんな』などとぼおーっと栗の実を見ていたら、散歩の続きを犬が催促。引き綱を引っ張られた。
多分、この畑の栗が食べられるようになるのは10月。その頃、きっと栗畑の持ち主のおばあちゃんがバケツに軽く一杯お裾分けしてくれるはず。
早く食べたい栗ご飯。
よたろう