老若男女問わず、どこへでも気軽に海外に行ける時代。この夏休みも「ちょっと海外へ」という方もたくさんいらっしゃると思います。実際に、弊社の『生活者総合調査』で海外旅行のデータを集計してみたところ、海外旅行経験者は20-69才の個人全体で66.9%。約7割近くの人たちが、「海外旅行に行ったことがある」という結果でした。
ところが、これを「外国留学の経験がある」という結果と比較してみると、海外旅行では20代をのぞいて男女同様に高かったスコアが、大きく変わってきます。シニア層になるほど低いのは時代背景もあるものの、留学経験では女性のほうが際立っており、若い世代ほど多く海外留学しています。特に20-30代の女性のスコアはともに10%を超えていて、現代女性のアクティブ志向を反映した結果と言えるかもしれません。
では、「留学を経験した人」と「仕事で海外に行ったことがある人」を比べたら、どのような結果になるのでしょう?
「仕事で海外に行ったことがある」では、男性計26.4%に対し、女性計は6.9%。じつに4分の1程度と極端に少なくなっています。外国留学=学生時代までは「男性よりも多く海外で学んでいた」女性たちが、仕事の場では男性に大きな差をつけられています。男性がキャリアに応じて年代が高くなるほどスコアが伸びているのに対し、女性はほぼ変わっていません。ここからは、少なくとも海外での仕事という点での女性を取り巻く環境が、世代によって改善されていないことを示しているように読み取れます。